大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27年(あ)6154号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

「原判決が、「仮令数個の罪名に触れるものとしても刑法五四条一項前段により一個の処断罪となる結果同法四五条の併合罪として処置する余地がない」と判示している点は所論のとおり違法であるが、本件ではこのために原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものとは認められない。」

(説明)第一審判決の認定したところは被告人は、青年会館設立資金を得るため、昭和二十三年二月四日から同月二十七日までの間、鹿児島県川辺郡知覧小学校外十七個所において十八回に亘り入場税法一種所定の催物である「東京ステージ」と題する演芸を開備し、その間入場料税込金十五万四千九百七十八円を取得しながら、同年三月二十三日その課税標準額申告をなすに当りその税込入場料総額を金二万千五百八十円と偽り以て詐偽の行為によりその差額金十三万三千三百九十八円に対する入場税金八万三十八円八十銭を逋脱したものである」というにあつてこれを一罪として罰金四〇万一九四円に処した。控訴趣意は、開催日時場所を異にする毎に犯罪が成立するもので併合罪あると主張した。しかし原判決は次のとおり判決した。

「被告人は同年三月二三日右一八回分一八通を一括してこれを所轄知覧税務署長に提出したことが窺われるのであるが右の書面は全部同年二月二八日附で作成せられ一括して翌三月二三日に提出せられている点から考えると右の被告人の反則は一の意思発動のもとなされた一個の詐偽による逋脱と認めるのを相当とするだけでなく仮令数個の罪名に触れるものとしても刑法第五四条第一項前段により一個の処断刑となる結果同法第四五条の併合罪として処置する余地がない」

これに対し、本判決は、この場合併合罪として各別に罰金を定むべきものであるが、第一審の科した罰金はその総計においては同じであるから刑訴四一一条により破棄する必要がないという見地で判示したものである、なお、本判決は判例集には登載されない。

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